Kazuki Hiratsuka

想いを尊重してくれる会社だと感じ、入社を決めた
——ソウルドアウトの初代新卒入社者と伺っております。まず、学生時代で、印象に残っている出来事を教えてください。
私は宮城県塩釜市の出身で、福島大学を卒業しています。2011年に起きた東日本大震災のときは大学2年生で、地震が起きた瞬間は福島の自宅にいました。地震直後に起きた津波、その後に起きた原発事故。駅前の公園に放射線量を測る機械が置かれたり、友人の家もほとんどライフラインが使えなくなったりと、「福島が大変なことになってしまった」と衝撃でした。
——震災を経験した中で、ソウルドアウトグループと出会ったきっかけを教えてください。
就活時の少人数制イベントの会社説明会です。4~5社参加するイベントに参加し、そこで出会ったのが、創業者の荻原さんです。説明時間は各社15分程度、どの会社も自社の技術力や営業利益率など、いわゆるかっこいい話ばかりだったのですが、荻原さんだけは違っていて。支援企業である、中堅・中小企業のリアルな困りごとの話や経営者の挑戦する姿など、支援先の話がほとんどで、そこに他の会社との違いを感じました。最初は変な会社だったなと思いながらも、興味を持って選考に臨むことにしたんです。
——選考の中で、印象に残っている出来事を教えてください。
面接がとても印象に残っています。私のときは二次面接に当時の社長の荻原さんが来られたのですが、「何をやりたいの?」という問いに、当時はまだ学生の延長上という感じで、抽象的な青臭いことを伝えたような覚えがあります。他社では、ここから「それを具体化すると?」とロジカルシンキングの力を見極めようとする深堀質問になるのですが、荻原さんは一言「わかる〜俺も同じだよ!」と言ったんです(笑)。もう、この時点で人として惚れていましたね。
——ソウルドアウトグループが大切にしている。社風や人柄に魅力を感じたんですね。特にどんな所に魅力を感じ、入社を決めましたか。
当時の印象は、人間臭さやエモーショナルなところを大切にしている社員さんが多いなと。自身が思い描いているビジョンがあるからこそ寄り添える。人の想いに対して合理性を突きつけない、そして全員が本気で目指している、そんな感覚でした。
私は社会人になる際、自分が成し遂げるべきわかりやすい中期的なビジョンを立てたい、と考えていました。地元・東北に抱いている想い、ソウルドアウトグループが日本全国に拠点をつくろうとしている最中であること、地元である宮城・仙台にまだ拠点がないという軸を掛け合わせ、「東北・仙台に拠点をつくる」というビジョンを立て、ソウルドアウトグループへの入社を決めました。
この想いは、後に実現されることになります。
仙台営業所を開設した当時のインタビュー記事

執行役員就任で見えた新しい景色。努力以上に成果が出る組織へ。
——2022年より営業部長を経て執行役員へ就任しております。打診された当時、率直にどう思われましたか?
大きな重責を感じたことを覚えています。ただそれは「役員だから」という、役職に起因するものではなかったですね。首都圏の営業組織全てを管掌するミッションだったのですが、そのミッション自体の重要性や担っているものの規模の大きさから、身が引き締まる想いでした。
——ご自身のキャリアとして、執行役員を目指されていたわけではない?
役員を目指す、という目標を持っていたわけではないですね。ただ、自身やこれまでの仕事が評価された結果として、ポジティブに受け止めていました。役職があがれば責任も増しますが、権限やできることも増えるので、面白みを感じていました。
——立場が変われば、見える景色も変わるもの。就任前後で、ご自身にどんな変化があったのでしょうか。
決裁範囲や触れられる情報、出会う人々が変わり、徐々に視座があがっていきました。特に変化が訪れたのは、新規プランニング・自社マーケティングの機能を見始めた頃です。これまでの営業組織ではなく、全社横断の機能を管掌したことで目線があがり、全社視点で物事をより考えるようになっていきました。これまでの営業領域の業務を引き渡すことで、時間の自由度があがり、全社や組織の課題により向き合えるようになりました。
この頃から、「勝てる組織を創る」ことを、強烈に意識していました。メンバー個々の努力による成果ももちろん大事ですが、じゃあトップの努力とはなんだろうと。勝ちやすい構造そのものを創り、メンバーの努力以上に成果が上がってしまう仕組みを創ることが、自分自身がやるべきことなんだろう、と考えていました。
そのために、組織の戦略を決めることや必要な資源を調達することはもちろんのこと、メンバーが何に時間を使うのか、を規定し促すことを意識していました。
仕事の時間には2種類あると思っていて、1つ目が「反応的な仕事」、2つ目が「資産的な仕事」です。
反応的な仕事とは、「来たものを打ち返す仕事」です。仕事の内容は発信元に依存しているので、内容のコントロールは効きません。非常に消費的で、使った時間に対して、何も残りません。
資産的な仕事とは、「未来に何かを残す仕事」です。何を残すかを自分で選択するため、コントロールできる。そこで残したアウトプットや、解決した課題が、将来的に価値を発揮します。
普段のルーチン業務も、ただこなすのではなく、今後はやらなくていいようにする。営業活動も、ただ売るのではなく、今後は勝手に売れるようにする、等。
そうやって、自分自身の時間もメンバーの時間も資産的にすることで、勝てる組織に近づけると考えています。

想いを持ち、その実現のために技術を磨き続けられる人と働きたい。
——「勝てる組織」を作りたいと言っておりました。その背景に描く想いやビジョンを教えてください。
ソウルドアウトグループへ入社する社員は「自分が好きな地域社会をなんとかしたい」「地元の企業を助けたい」という思いで入社を決めた方が多いと思います。そのロマンを実現できる会社にしたいです。そのために、構造で勝てる状態をつくる。自ずと勝ててしまう組織であれば、生産性が高く、成果をあげるために必要な時間が少なくてすむようになります。その時間的・業績的な余裕があれば、皆の想いが実現される可能性が高まると考えています。
よく「ロマンとそろばん」で例えられますが、”ロマン”がやりたいこと、”そろばん”が業績などの数字。どちらも大切ですが、そろばんがないと好きなことはできません。だからまずは、そろばんがクリアされる構造を創り、ロマンを実現する余裕を組織として創出していきたいです。
ちなみに、ロマンの仕事はすぐに成果が出ない長期戦です。しかし、やっていけばいつか大きく花が開く日がくる。ソウルドアウトグループが日本の地域の現状を変えていける力を持ち、自分たちのポジションを明確にすることで、同じ志を持つ人や企業が、応援団になってくれます。そのためには、私たちがブレずに尖り続け、言動に一貫性があることが重要だと思っています。
——どういう方にソウルドアウトグループに入ってきてほしいですか?
やりたいこと、つまり「ロマンを持っている人」ですね。入社してすぐに仕事に繋げられるわけではありませんが、大事にポケットにしまっておいてほしいです。いつか必ずチャレンジできる時、やるべき時がきます。その時のために、自身の実力や技術を磨いていてほしいです。
『ローカル&AIファースト』は、会社の覚悟の表れである。
——平塚さんにとってローカル&AIファースト構想(※)とはどういうものですか?。
会社の覚悟の現れだと思っています。地域はヒト・モノ・カネ・情報が集まりにくく、向き合うのは非合理だという世の中の人たちもいます。しかし、その非合理さと向き合い、それを勝つための戦略にし、またAIファーストにしたことで、我々の事業も変えていくんだという「覚悟」を表現しているものだと思っています。
社長メッセージ|ローカル&AIファースト構想AIの利活用によって蓄積したノウハウを中堅・中小企業の経営課題解決に活かしていく https://recruit.sold-out.co.jp/message01
——ご自身の今後の展望をお聞かせください。
ソウルドアウトグループ社員が地域に住み、個々がもっと地域のコミュニティや社会に参画し、培ったスキルやノウハウを提供していける環境になったらいいなと思っています。すぐに実現できるものではありませんが、全国各地に「ソウルドアウトグループ一派」として活動できる仲間が増えれば、より一層、私たちのグループに参画したい人たちも増えるんじゃないかなと。そんな環境づくりに取り組みたいと思っています。