自己開示と周囲の力を頼ることで、産後もキャリアを諦めない
実際に私も妊娠、出産、育休を経てプランナー職(ストラテジックプランナー)に復職しました。プライベートとキャリアを実現させるためにまず大切なのは、自己開示だと思っています。これは上司や仲間だけでなく、パートナーに対してもですね。
私の場合は、結婚前からライフイベントに沿ったキャリアについて周囲の人と共有してきました。家庭と仕事の両立って連携が必要なんです。だから、パートナーにも出産時には、育休を取ってほしいことを伝えていますし、上司とプライベートの話もします。
結婚を機に、愛知異動を可能にしてくれたのも、ライフイベントに併せて逆算してチャンスを与えてくれた上司のおかげだと思っています。背景を知ってもらえていることが仕事を続ける上で心強さにつながることもあると思います。
上司には、「産後も今までと変わらずチャンスをください」とも伝えていました。周りの先輩パパママから「復職後は赤ちゃんが体調を崩すから思うように仕事ができないよ」とか、子どもを持つ女性に対して持たれるバイアスの勉強もしていたこともあり、不安でいっぱいだったんですよね(笑)起こり得る問題すべてを想像することは不可能で、自分のマインドの変化も予測不能でした。
でも、自分の知らないところで「ママになったから難しいだろう」と挑戦する機会ごとなくなるのは嫌だったんです。ですから、「打診はしてほしい」「断ろうとしたら、ひとまずその理由を聞いてほしい」「トライできるのに、子どもを理由に断ろうとしていたら説得してほしい」とお願いしました。「子どもがいるせいで挑戦できない」と思う自分になりたくなかったんです。
復職後に意識しているのは、初めから諦めず、できる理由を探して挑むこと。ありがたいことに、仕事のチャンスをたくさんいただいているので家庭も含めた調整にてんてこまいです(笑)。無理かなと思った1泊2日の東京出張も、復職後のタイミングで整備が進んでいた行政が提供する制度を利用することで、実現できました。ただ、子どもの体調や家族の都合によって出張を断念するときだってあります。その時は、オンラインで参加できないかなど打診する。会社や外部、パートナーを頼りながら実現できる方法を模索する。一人で抱え込まないで連携することが大切かなと思いますね。