テクノロジーの力で、稼ぐ力をこの国のすみずみまで。日本全国の「売上が小さなお客様」をご支援すべく、SaaS事業を加速させる

山家 秀一

Shuichi Yanbe
SO Technologies株式会社 ソフトウエアカンパニー カンパニープレジデント
Index
1.自己紹介をしてください
2.現在統括している事業の内容を教えてください
3.マネジメントスタイルを教えてください
4.アンドデジタルの社風について教えてください
5.今後挑戦してみたいことを教えてください
 
 
 
 
1.自己紹介をしてください

新規事業を作るキャリアを歩んできた

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荻原:まずはじめに山家の今の仕事内容を教えてください。
山家:僕のミッションは、ソウルドアウトグループのデジタルマーケティング事業に次ぐ、第二の柱となる事業を作ることです。第二の柱はSaaS事業(※)で、SaaSビジネスを行っているSOTの代表取締役を務めています。
 
※SaaS(Software as a Service):サービス提供者が持つソフトウェアを、ユーザーがインストールせずに、インターネットを経由して機能だけ利用できるサービス
 
 
2.現在統括している事業内容を教えてください

SOTの強みは、テクノロジー×集客マーケティング×営業力

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荻原:SOTでSaaSビジネスに取り組んでいるけれど、そもそもどうしてSaaSを始めることになったのだろう?そこに至る経緯を教えてください。
山家:2010年からソウルドアウトの立ち上げに参画して2年間、山あり谷ありでしたけど、順調に事業が拡大していったんですね。これは行けるな、と確信しました。ただ、同じことをしていてもどこかで必ず会社の成長が止まるから、第二の柱を作らなければ、とは思っていまして。
 
荻原:そうね、そういう議論はずっとしていたね。
山家:はい、危機感がありました。なので、2013年にソウルドアウトグループ全体の事業を取り仕切る、取締役COOになったときから、既存事業は他メンバーに任せ、僕は新規領域に注力するようになりました。新サービスを作ったり、SMB本部(比較的少額のご予算でWeb広告を始められるお客様専門の本部)を作ったり、地域振興サービスを作ったりしていました。ずっと新規事業に携わるようなキャリアを歩んできました
 
荻原:それ以外にも、中国事業を立ち上げたり、販売代行事業に取り組んだり、ネッパン(※)という組織を作ったりしてきたよね。その中でSaaSを強化すべきだと思った理由は何だったの?
山家:多くの企業を支援したい、という想いはずっと変わらず持っていました。中でも、社員が30人未満の小さな会社とか、特に売上の小さい会社とか、皆が想像する「中小企業」を支援することが、戦略的にも理念的にも一番良いと考えていました。いろいろな事業に挑戦してきましたが、どんなに小さな中小企業でも支援できる方法って、SaaS事業だなと。最終的に、一番しっくりきたんですよね。
※ネッパン:一般社団法人 中小・地方・成長起業のためのネット利活用による販路開拓協議会
 
荻原:どうしてSOTで挑戦したいと思ったの?
山家:僕がテクノロジーに強くないから、新規サービスを作っても、人を中心にしたモデルになってしまっていて。テクノロジーを主軸にしたビジネスが生まれにくかったんですよね。途中で気付いたんですけど(笑)。一方、売上の小さな会社を支援するのは、人力ではダメだと感じていました。それで、自分自身がテクノロジーの会社に身を置いて、テクノロジーを主軸にしたビジネスを作ることを選びました。
 
荻原:テクノロジーが肝だというのはいろいろと事業を創ってきたから分かったのかもしれないね。SOTの「稼ぐ力をこの国のすみずみまで。」という理念は、どういう想いで創ったの?
山家:企業規模に関係なく、日本全国の「売上の小さな会社さん」を助けて支援していきたいという想いが主軸にあって。かつ、全国すべての会社を支援する必要はないけれど、やる気のある人がいるなら、青森だろうが沖縄だろうが支援したい、という想いから、稼ぐ力を「全国に」ではなく、「すみずみまで」という表現を選びました。
 
荻原:SOTには、プロダクトがいくつかあるよね。簡単に、どんなプロダクトか教えてください。
山家:SOTのサービスは大きく2種類あります。1つ目は、Web広告の運用を自動化するプロダクト。2つ目は、ソーシャルメディアの運用を自動化するプロダクト。それぞれ、手軽にインターネット上で集客ができます。前者は「ATOM」、「AG-Boost」、「フォーカセル」、「CUSTA」。後者は「ライクル」です。それ以外に、BtoB企業のリード獲得を支援するWebメディア「LISKUL」があります。
 
荻原:SOTの強みは、どこにあると考えている?
山家:売上が小さく、マーケティングに使えるご予算が少ない会社向けのビジネスをしているかつ、テクノロジー&集客マーケティングの会社って、ほぼいないんですよ。小規模な会社を狙うってことは、多くの企業と取引しないといけないので、営業力やマーケティング力も備えていないと成り立たないんですよね。だから、テクノロジー×集客マーケティング×営業力の3点が揃っていることは、SOTの強みだと捉えています。
 
荻原:仕事をしていて、山家が嬉しかったことを教えてください!
山家:SOTでも、ソウルドアウトと同じように理念採用に近しいことを取り入れています。ソウルドアウト時代の経験から、想いは伝わる、というのは分かってはいたんですけど、実際にエンジニアの皆さんに伝わって「面白そう、良いですね」と言って続々と仲間が集まってきてくれたときはすごく嬉しかったですね。
 
荻原:仕事で、悔しかったことは何だろう?
山家:僕の想定よりも組織のスケールに時間がかかってしまっていることですね。一つのプロダクトを作り上げることは簡単ではなく、社員は皆、一生懸命に業務に取り組んでくれています。ですが、僕が当初考えていたスケジュール感よりも後ろ倒しになっていて。それは悔しいですね。
 
 
3.マネジメントスタイルを教えてください

社員とチーム一丸となって走っていく

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荻原:なるほど。山家は仕事をする際、トップダウンで進めていく?それともボトムアップ?
山家:状況によって変えますね。組織が未成熟なときや、大胆にリードしなければならないときはトップダウン。一方、権限移譲できる人が出てきたらどんどんボトムアップにしていきます。僕がいなくても良い状態を創ることも、僕の仕事の一つなので、理想はボトムアップですね。その方が皆楽しいと思います。
 
荻原:山家って、メンバーを褒めて育てる?それとも厳しく叱る?
山家:一緒に走って褒めますね。正直叱ったり、指摘したりしてるときの方が多いかも知れないですけど(笑)。ただ、僕は自分が考えていることが正しいとは全く思っていなくて、相手の考えを素直に認めて受け止めるタイプなので、一緒に走っている感はめちゃくちゃ感じられると思います。
 
荻原:SOTってチームワークで仕事を進める?それとも個人で?
山家:チームワークです。会社のビジネスモデル的に、チームワークで進める方が良いと思っているので、実際の業務に取り組んでいくときにも取り入れています。
 
 
4.SOTの社風について教えてください

社員同士の信頼があるからこそ実現できる自由な働き方

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荻原:なるほど、確かにそうだろうな。SOTってどういう人が多いと感じている?
山家:すごく誠実な人、優しい人が多いです。他の会社からSOTに来た社員は皆、人が良いですねって言います。
 
荻原:確かに。人間関係で苦労しないよな。
山家:そうです、良いやつって真面目なんですよ(笑) リモートだろうが何だろうが、多少サボっていたとしても、ちゃんとその分取り返して、ちゃんと仕事をするんですよね。なので、自由に働く環境を安心して作ることができています。この状況下なので、リモートワークが原則になっていますが、それでもパフォーマンスが落ちないのは、社員の中で信頼関係ができあがっていることが理由なのかなと。
 
荻原:では、メンバーに期待してることは何?
山家:「自分がこの事業をデカクした、この会社をデカクした」と思えるくらいのプロダクトを作ってほしいです。人に言って、すげえ!って言われるようになってほしい。例えば僕の場合、「ソウルドアウトの創業メンバーです」と言えるのは、多少なり誇りだと思っているんです。それと同じように、自分のより良いキャリアを築いていくためにも、会社を成長させていってほしいな、と思いますね。自分の代表作だ、と胸を張って自慢できるようなプロダクトを生み出してほしいです。
 
 
5.今後挑戦してみたいことを教えてください

働き方の柔軟性を上げ一人一人が人生を謳歌できる世界観を

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荻原:会社が成長するには、何が大切だったと感じている?
山家:成長する条件は2つあると思っていて。1つはどこの土俵でビジネスをするか。2つ目は、実際に事業に関わる人が、優秀かどうか、です。だから僕は、採用に非常にこだわって力を入れています。
 
荻原:今後、事業が成長していくための打ち手は何だろう?
山家:自動化です。Web広告やソーシャルメディアの自動化を、いかに実現して、利用者が頻繁に管理・運用しなくてもよい状態を作るかが大事だと思っています。企業のWeb広告やソーシャルメディアの使い方を抜本的に変えたていきたいです。
例えば、22年4月にリリースしたEC向けの「フォーカセル」はフィード広告の運用改善を自動化するSaaSで、忙しい企業の担当者の作業負担も少なく、高い費用対効果で広告経由の売り上げを伸ばすことができます。誰でも簡単に使えるツールの開発には今後も力を入れていきたいですね。
 
 
荻原:シンプルに、っていうのはあるよね。複雑だから使いこなせない人も多いから。
山家:はい。会社では「ファミコンを作って!」とよく言っています。ゲーマーだけではなく、誰でも触れるようにしたファミコンのような、スマートフォンのようなサービスを作ってほしいと伝えています。
 
荻原:SOTの良い点って何だと思う?
山家:先ほどと回答が被ってしまいますが、やっぱり人ですね。人が良くて、でも仕事には一生懸命で。まじめに仕事をして、結果を出そうとしているんですよね、皆。プロフェッショナル意識も持っているし、かといって、良いやつ同士のなれ合いにもなっていないし、真剣な議論もする。そこは良いところですね。
 
荻原:いいね。じゃあ、改善点はどこだろう?
山家:エンジニアから見たときに「入りたい会社」だと思ってもらえるようにすることですね。ソウルドアウトは徐々に、デジタルマーケティング業界ではそれなりに知名度も上がってきていて、「入りたい会社」と思ってもらえてそうですが、SOTはまだまだほど遠い。なのでできる限り速やかに、エンジニアに入りたいと思ってもらえる実績や仕組み、技術力を持った会社になりたいと思ってます。
 
荻原:どこから手を付けていくの?
山家:まずはプロダクトですね。SOTが目指したい世界観は分かるけれど、それを実現するためのプロダクトって、具体的にどんなもの?という具体が少ないと、外のエンジニアには伝わりにくい。また、プロダクトが多少なりヒットしている方が入社したくなるし、中のエンジニアのモチベーションも上がる。まずはそこからだと思っています。
 
荻原:今後、挑戦してみたいことは何?
山家:働き方の柔軟性をもっと上げていきたいと思っています。コロナ禍もあり、SOTではリモートワークが中心になりました。より自由にフルリモートで働ける環境となってきていて、現在東京以外に在住している社員は50%を超えています。リゾート地やキャンプ場から仕事をしたり、あるいは旅行しながら仕事をしたり、人生を謳歌しながら仕事に全力で取り組む。将来的には、そういう世界観を実現できたらいいな、と考えいてます。
SO Technologies社員の居住地割合。各地域に移住した社員や、地方在住でフルリモート採用された社員も多数いる。
参考リンク:「数字で見るSOT」 https://recruit.so-tech.co.jp/talk/talk_13.html
SO Technologies社員の居住地割合。各地域に移住した社員や、地方在住でフルリモート採用された社員も多数いる。 参考リンク:「数字で見るSOT」 https://recruit.so-tech.co.jp/talk/talk_13.html
 
荻原:いいね。山家の憧れる人はいる?キャリアビジョンがあればぜひ教えてください。
山家:生きるために働くのではなく、働きたくて働く、と言えるような人になりたいですね。今も近づいているのかもしれないですけれど。45歳には引退したいな、とかずっと思っています(笑)
荻原:最後に、ソウルドアウトグループが気になっている方へ一言アドバイスを!
山家:この人と仕事をしたいから、という会社選びは、やめた方がいいです。まず自分が「何をしたいか」を明確にする。その内容に合致したABCDの会社候補があって、その中で特に人が良かったA社を選ぶならいいと思うんですが。そうしないと、人に振り回される人生になってしまいます。まずは自分が何をしたいのか、問い直してみることが大事だと思っています。
 

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