高知四万十から地方支援を成し遂げたい。理系出身者が挑む新たな地方創生とは

堀川 工望

Horikawa Kobo
 
DXカンパニー デジタルオペレーション本部 本部長
 
 
Profile
2016年に新卒で入社し、アンドデジタルにてサービス開発を経て、デジタルオペレーション本部長として、高知県四万十市に移住。現在37名を現地で採用し、センターの運営・管理から業務効率化の仕組みづくり、新サービスの開発までを一手に担う。
高知県四万十市にある「デジタルオペレーションセンター」のセンター長を務める堀川さん。大学院ではひたすら植物の研究をしていた理系男子は、学生時代に培ったロジカルに考える癖が現在の業務にも役に立っていると言います。四万十に移住してから3年、営業とは異なる視点で挑戦する地方創生への想いとは。
 
 

会社の事業領域と雰囲気に惹かれソウルドアウトへ入社

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大学時代、学部の4年間はラクロス漬けでした。日本一を目指して、関西エリアで優勝、全国で3回準優勝の経験があります。その後は大学院に進学し、ひたすら植物の研究をしていましたね。植物が花を咲かせるメカニズムに関する研究をしていて、その分野の最先端にいる教授の下で勉強させてもらっていました。そこで学んだロジカルな考え方は、社会人になってからかなり役立っていると思います。
 
就職活動を始めた当初は、地元である富山に帰って働くことを考えていたのですが、あまりピンとくる会社がありませんでした。地元に帰るのはビジネスの知識や経験を習得してからにしようと思い、いろいろな仕事を早く経験できそうなベンチャー企業を志望していました。その中で、ソウルドアウトの「地方」というワードに惹かれて応募しました。最終的には、社員さんが楽しそうに働いている様子を見て、入社を決意しました
 
 

「デジタルオペレーションセンター四万十」センター長へ 就任し、高知に赴任

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入社1年目はYahoo!、Google広告、その後の2年ほどはSNS広告の運用コンサルタントとして、Web広告の運用業務に従事していました。特にSNS広告の運用は、当時は社内でも正攻法がほとんど確立されていなかったので、運用メソッドを作っていくような業務もしており、すごく楽しかったです。そしてデータフィードなどアドテクノロジーを専門に扱う部署に異動になった後、「デジタルオペレーションセンター四万十」のセンター長の打診をいただきました。オペレーション業務と広告運用、どちらも携わっていた経験が評価されたのだと思います。
 
センターではデジタルマーケティング事業のオペレーション業務(広告の入稿やレポート作成)を担っています。僕はセンターの運営・管理から、業務効率化の仕組み作り、新サービスの開発などを行っていますね。以前はオペレーション業務を外注することも多かったのですが、どうしても納期や品質が不安定なこと、コストの問題などにぶつかるんですよね。そこで“ソウルドアウト専門のオペレーション組織を持とう”ということで設立に至りました。
 
現在、センターには39名が在籍しています。全員高知県在住の方を採用しました。地方における雇用の創出は、地方活性化や、パートナーの転勤によるキャリアの中断などの面で、今特に注目が集まっている課題の一つです。なのでセンターでの業務は今までとは違う形で地方創生に貢献できている実感がありますね。
 
いろいろな仕事を経験してきましたが、その中でも現在のセンター長の仕事はすごく楽しいです。最近では自分が作ったツールを社内で使ってもらっているのですが、「業務が効率化されて楽になった」と皆さん言ってくれます。社内にまだないものを作って会社が良くなることに喜びを感じています。
 
社会人ってすごく楽しいんですよね。研究も好きだったのですが、社会に貢献している実感が得られず、一般企業に就職することにしたんです。なので仕事で会社やお客様の役に立つことができたときは嬉しいです。
 
一方で「自分にとって正しいこと=正解」ではない、ということにも気づけました。例えば、物事をやるかやらないかを決めるとき、1人だと自分が正しいと思う方を選べばいいのですが、ビジネスだと売上に繋がるかを意識しなければなりません。さらに時間かけて誰かの役に立てたとしても、経済的価値が何も生まれなかったら意味がないんですよね。さまざまな角度から物事を見てビジネスに臨む必要があることを学びました。
 
 

同じ想いを持った人が集まるチームで、 これまでよりも深い戦略を取っていきたい

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ソウルドアウトの社員は中小・ベンチャー企業を支援したい、という熱い想いを持った人がたくさん集まっています。社内の方針を考える際にも、その前提が崩れることがないので、同じ方向を向いて働くことができている組織だと思います。
 
中でもセンターの皆さんは素直な人、努力家の人が多いです。お子さんがいらっしゃる方も多く、前向きで力強いエネルギーに溢れていています。仕事もしやすいですし、人間関係で悩むことはほとんどありません
 
一方で、もっと発想の豊かな戦略家が増えるといいなとも思っています。これからも長く中小・ベンチャー企業の支援を続けていくためには、会社が成長し続けなければなりません。そのために、これまでにはない新しい視点での戦略が必要になってくるはずです。もちろんチーム戦で頑張れるのが、ソウルドアウトのいいところではあるのですが、その上でさらに個々の力が強くなれば、組織の力もさらに強くなって、より幅広い支援ができるようになると思っています。
 
今後、挑戦してみたいことは2つあります。1つは地方支援ですね。自分が地方に来て改めて、地方を支援していきたいな、と感じています。自治体などとも連携しながら、もっと支援の幅を広げていきたいです。もう1つは、いろいろな仕組みをどんどん作っていきたいです。大学院のときもそうなのですが、ものづくりが好きなんです。しかも、社内で誰も作っていないものを作りたいと思っています。社内サーバーなど、作りたいシステムがたくさんあるんですよ。今のところ取り組んでいる人がいないので、僕が作って社内の人の仕事におけるパフォーマンスがさらに上がると良いなと思っています。
 
 

初心を忘れずに持ち続けることが大切

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最初に入った会社で人生が決まるわけではありません。自分が覚悟を決めて選んだ会社であれば、その選択は正しいんだと思います。だから初心を大切にしてほしいです。特に新卒の時は慣れない業務も多く、忙しい中ではあるのですが、「中小・ベンチャー企業を救いたい」という純粋な想いはちゃんと覚えていてほしいです。
 
僕のように理系の大学院出身で就活の道を選ぼうとしている方の中には、「研究とまったく違う分野に就職しても大丈夫か」といった不安を抱えている方もいるかと思います。ですが社会人になると、大学時代に勉強してきたような知識は、文理問わず実際の業務とはあまり関係ありませんし、必要であれば入社してから勉強しても全然大丈夫です。むしろ、研究を通して培った「論理的思考」や「クリティカルシンキング」といった思考法、「仮説検証」や「PDCAサイクル」といったフレームワークが活きてきます。自分に向き合い、本当にやりたいことを見つけて飛び込んでほしいですね。

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